About Book
今作に限らず内倉の写真には、人間に対する畏怖と尊敬と愛が同居している。
内倉の作品の特徴として感じるのは、画面の力強さもさることながら、強い被写体と向き合い受け止め、そしてそれを自分の強さに変換し昇華させていく底の深いエネルギー。画面に漲るそれが見る者を魅き付け、心を鷲掴みにしてくる。数々の受賞歴を持つ若手写真家 内倉真一郎の写真集。
Artist Statement
「人形は時に生きた生き人形になる。
人間は時に人形になる瞬間がある。
被写体の佳子は、
謎が多すぎる。
和服を着て薄い化粧を施した佳子が
街の其処彼処に立つ。
彼岸との境目に在るような
幽玄性も兼ね備え、
その存在自体が実在なのかも妖しくなって来る。 」
【美術評論家 椹木野衣作品佳子評論】
「佳子について。
すぐに大正期の岸田劉生の
絵画「麗子像」を連想した。
けれども「佳子」はいま現在を生きる存在で、
様々な場面に唐突に姿をあらわす。
そのギャップが色彩や
化粧を使って巧妙に演出され、
写真という「事実/記録」が
虚構に反映するギリギリのところで、
うまく「作品」に落とし込んでいる。」
Artist Information
内倉 真一郎 | Shinichiro Uchikura
宮崎県出身 32歳
日本写真映像専門学校 非常勤講師
日本写真映像専門学校研究課卒業「卒業制作 学校長賞」
【 受 賞 歴 】
■第36回 キヤノン主催写真新世紀佳作受賞(椹木 野衣 選) 2013年
■第34回 キヤノン主催 写真新世紀佳作受賞(大森 克己 選)2011年
■第33回 キヤノン主催 写真新世紀佳作受賞(清水 穣 選) 2010年
■Nikon Juna 21受賞 2008年
■APAアワード 入賞 2004年 2005年
■平間至賞 ハミングバード賞 2005 年
【 美術館コレクション 】
■清里 フォトアートミュージアムヤングポートフォリオ 作品永久コレクション
2002年度 2003年度 2008年度 2012年度
【 個 展 】
■「ParaSite」NikonJuna21出 展 新宿Nikonサロン大阪 Nikonサロンにて個展 2008年
【グループ展 & 企画展】
■写真評論家 清水穣企画展 「showcase #3 日本の肖像 Japanese
Portraits 」 京都eN artsギャラリーにて開催。2014年
■Photography Magazine 81LAB.6周年記念写真展 大阪ギャラリー・アセンス美術 参加
2012年
■Photography Magazine 81LAB.5周年記念写真展 大阪ギャラリー・アセンス美術 参加2011年
■彫刻家、写真家、イラストレーター、 画家、4名による 宮崎県立美術館特別
企画展「四つの風」参加 2010年
■81LAB.GALLERY オープニング企画展 参加 2008年
【 作 品 掲 載 】
■PhotoGRAPHICA[フォトグラフィカ] vol.10 vol.11 作品掲載
■「Photography Magazine 81LAB.」 作品連載中
■写真文化「写真作家シリーズ」掲載 5月号 7月号 作品掲載
■人形作家 堀桂子 写真集「Dolls」カンゼン社
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